秋といえば、奈良・京都は紅葉・・というイメージですが、
秋は奈良の「鹿の角切り」が伝統行事として有名です。
鹿やトナカイの立派な角を見るとときめいてしまう戎は、いつか欲しい〜と
思いつつ、売店でいざ目の前にすると角2本を手に入れた後どうしたら良いのか
途方にくれるのが想像できるので躊躇してしまうのでした。
雄鹿は4月頃から新しい角が生え始める為、春先の鹿の頭にはもこっと2つコブのような
ものが盛り上がっていますよね。
短い毛に覆われたそれを「袋角」と言うらしく、1日に2センチも伸びるそうです。
秋になると表皮が剥がれ落ち、血管も神経も通っていない固い角になる為切られても
痛くないそうなので安心して下さい。
角は年を追うごとに枝分かれして、4本が最多で4〜10才で最大になるそうです。
やっぱりいつか欲しい!壁に飾りたい!
「鹿の角切り」は奈良の春日大社境内の鹿苑で観る事ができます。
「勢子」と呼ばれるハチマキ姿の人達に投げ縄で捕えられるのですが、
目の前を軽やかに走り抜ける鹿達の姿は圧巻です。
鹿は神聖な神の使いなので、きちんと御座と枕が用意されておりその上に寝かされて
角が切り落とされるのですが後ろ足の蹴りが激しく、男衆が何人も掛かって押さえつけていました。
怖いのとかわいそうが入り混じった不思議な時間でしたが、その後かわいい鹿のおみくじを引いて
和んで帰途につきました。